水栽培というものをご存知でしょうか。土を使わずに植物を育てることを言います。草花から野菜まで育てることが可能で、最低ペットボトルを置くわずかなスペースがあれば育てられるので庭が無かったり鉢植えを置くスペースも無い人には良い栽培方法です。

あまりメジャーな育て方ではないため、何かを水栽培してみようと思っても資料があまり見つけられないのが難点ですが、広い生育スペースを必要としないためやり方を完全にモノにしてしまえば幅広くたくさんの種類の植物に手を伸ばせるでしょう。ヒヤシンスはクロッカス、チューリップのような球根植物、カーネーションやパンジーなどの草花、本来はあまり水を必要としないはずのサボテンも水栽培で育てられます。バジルやパセリなどのハーブが特に水栽培に適していてお洒落に室内を彩ってくれるでしょう。

水栽培の栽培スペースを取らない以外メリットはまず害虫がつきにくいことが言えます。土は虫のすみかになりやすいので、土を一切使わない水栽培では害虫の被害に遭いにくいです。水やりも毎日行う必要がありません。いろいろと手間がかかり、土を使って育てると広いスペースを要するレタスなどの野菜も水栽培で育てられます。野菜の水栽培は生育途中はインテリアとして楽しめるのも特徴です。また、連作障害に気を遣う必要もありません。連作障害とは野菜を続けて同じ土地で栽培することによる生育障害のことです。水だけで栽培するので、当然土で育てる際と違って室内が汚れにくいです。

今回は野菜やハーブなどの水栽培の方法を紹介します。まず簡単な育て方を紹介すると、瓶や使いやすいサイズにカットしたペットボトル容器を用意し、水を入れます。びっちり注ぐ必要はなく、半分程度で大丈夫です。そこにオレガノやミントなどのハーブを差し込みます。料理などで余ったもので十分です。水を吸いやすくするために茎の下先はハサミなどで一回カットして形を整えてあげましょう。こうすると一週間程度でハーブが育ちはじめます。水は一日に二、三回交換し、容器もマメに洗いましょう。これを怠ると植物が腐りハエがたかってしまうかもしれません。

他には、ゼオライトやセラミスグラニュー根腐れ防止剤を使って育てる方法もあります。土の代わりに根腐れ防止剤を使うような感じだと思ってください。根腐れ防止剤に植物を植え、水を根腐れ防止剤に染み込ませ、乾燥したら再度水やりします。最初は植物がしおれてしまうかもしれませんが、時間が経てば元気になります。

育てたものは収穫して食用にできますが、水栽培だとどうしても食用としては十分に育たないものが多いです。収穫目当てであれば水栽培である程度育ててから土での栽培に切り替えましょう。様々な野菜を水栽培してみたいのならインテリア用と割り切りましょう。他の観葉植物や草花と違った魅力があって面白いです。野菜のへたから上の葉の部分を使ってチャレンジしてみましょう。