コスモスは桜の花に似ていることから漢字で秋桜と書くことは広く知られています。園芸種として栽培されている品種というよりそこらに自生している植物という認識を持っている人も多いかもしれません。葉が一本から細かく枝分かれしている面白い形状をしています。秋の顔といえる存在ですが春に花を咲かす品種もあります。ウインターコスモスと呼ばれる晩秋に花を咲かすものもありますが名前が似ているだけで関係の無い植物です。

コスモスは二、三メートルにまで育つ植物ですが、園芸品種ではせいぜい四十~百五十センチ程度の高さにしか育ちません。そのサイズからわかる通り、鉢やプランター栽培にはあまり向いていません。鉢やプランターで生育する場合は屋外の日当たりの良い場所で管理しましょう。そうしないと徒長してしまい、茎がひょろひょろで花も体型に合わない小ぶりで弱々しいものになってしまいます。こう言うと育てるのが難しいイメージを持たれてしまうかもしれませんが、日当たりと水はけの良い環境であればそこまで手をかけずとも健康的に育ってくれます。地面に種子をまいて何もせず放置していたらいつの間にか一メートル以上の背丈になってぽんぽん花をつけていた、という経験があるのでかなり強い植物です。

背丈の高い植物ですが重さに弱く、簡単に倒れてしまうので必ず支柱で支えてあげましょう。もし折れてしまったら、折れた部分を土に植えてやるとまた根を張って育ちます。この時、土は乾かさないように気をつけましょう。折れたまま放置しても勝手に土に根を生やして育ちますが見栄えが悪いので折れてしまったらきちんと対処しましょう。

コスモスは背丈が高くなる割に花をあまり多くつけません。一つの株にたくさんの花が咲いてるコスモスを見たことある人もあまり多くないと思います。摘心をしてあげると多くの花をつけて賑やかになります。茎の先端を摘み取り、脇芽(主となる茎から伸びる別の茎や枝のこと)の生長を促進させることを摘心といいます。普通に育てた場合、コスモスは一本の茎が伸び棒のような形になりますが、摘心を行うとまるで複数の株を寄せ集めたかのような花束状の形になります。摘心を行うことで背丈の調整もできるので、生長し過ぎると困ってしまうのなら摘心を行うようにしましょう。

水やりは控えめで大丈夫です。コスモスは元々乾燥した地域の植物なので多少水やりを放っておいてもぴんぴんしてます。極端な話、猛暑にならない限りは自然の雨だけで水は足ります。ただし、鉢やプランターで育てている場合は背丈に対して土の量が極端に少ない為、高い頻度の水やりが必要になります。ただ水をやり過ぎると根腐れを起こすので調整が難しいです。肥料は元肥のみで追肥は特に必要ありません。

種子から育てる場合はそのまま直接地面にまくと良いでしょう。春、夏、初秋の時期が種まきシーズンです。雪の積もる地域では遅い時期にまくと早咲きの品種であっても冬が到来しても枯れずに雪に押しつぶされてしまいます。最期が雪につぶされて終わるのはかわいそうですし育てている側にとっても歯がゆいと思うのでできるだけ早めに種まきをしてあげましょう。鉢に植え替えて室内に避難させようにもコスモスは植え替えを好まず、株を弱らせてしまうのであまり良くありません。

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