寄せ植えとは、複数の種類の植物を寄せ集めて育てることを言います。玄関前の飾りに、贈り物に、庭植えにも素敵な寄せ植えですが、購入するとちょっとお値段が張ります。高いものだと数千円では買えません。そこで、自分で植物の寄せ植えにチャレンジしてみましょう。普段、草花の寄せ植えを多く見かけるでしょうが多肉植物や観葉植物の寄せ植えもとても見応えがあって素敵です。

まず寄せ植えの問題点を挙げると、水やりや追肥の方法が難しいということが言えます。植物の種類によっては水や追肥をあまり必要としなかったり、また適している生育環境が異なるのでうまく慎重に世話をしないとどんどん植物が死んでいきます。寄せて植えるのではなく、大きなプランターやカゴに鉢同士を寄せ合うようにして置くと植物に合った世話が可能ですしあまり気を遣う必要がありません。ただこれは『寄せ鉢』と呼ばれるものであり寄せ植えとは別のジャンルとして扱われます。この記事では寄せ植えについて深く解説していきます。

寄せ植えのベストな組み合わせ方ですが、同じ時期に見頃を迎えるもの同士を寄せ合うと多少失敗が減ります。草花の寄せ植えは開花時期の異なる種類を選び、同じ寄せ植えでも季節によって違う姿を楽しめるという演出の仕方もありますが慣れないうちはやはり同じ時期同士のものにした方が無難です。最も失敗が少ないのは同じ品種の色違いを寄せ合う組み合わせです。パンジーやビオラ、マリーゴールド、葉牡丹など育て方が簡単で色や形のバリエーションが豊かなのでおすすめです。

違う種類同士を組み合わせるならば水やりや追肥の頻度、日当たり、気温、土質などの好みがマッチしたもの同士を選ぶようにしましょう。最適な生育環境がばらばらのもの同士だと管理が非常に大変です。草花と観葉植物なら様々な組み合わせを見つけられると思いますが、水やりをほとんど必要としない多肉植物を混ぜる時はよく考えてからにしましょう。多肉植物は多肉植物の仲間同士で寄せ合うのがベストです。

寄せ植えを美しく見せる方法ですが、高さの違うもの同士を選ぶと簡単に見栄えの良いものが出来上がります。派手な色ばかりのものを寄せず、中心となる植物を決め、それを際立たせるようなものを周囲に集めるのも素晴らしいと思います。それと、植物はどんどん成長していくので寄せ植えをつくる時にぎゅうぎゅう詰めにしてしまうとうまく根が張れずにだんだん元気が無くなっていきます。最初は土が十分見えるくらいにスペースを空けておきましょう。意外と忘れがちなのがウォータースペース(土の表面から鉢の縁までの水の溜まるスペース)の確保です。ちゃんと空けておかないと水をやった時に鉢からこぼれてしまいます。

もう一つ気をつけないといけないのは、成長スピードに大きな差のある植物を組み合わせないことです。成長の早いものと遅いものを寄せ植えにすると、成長の早いものが遅いものを押しのけて鉢を支配し、結果他の植物がうまく育たたずにアンバランスになってしまうからです。見た目の美しさよりも植物同士の相性を先に考えるのが素敵な寄せ植えをつくるコツです。