植物を育てているといずれは病害虫問題に直面すると思います。植物のどこかに違和感を感じ始めたら病害虫の被害を疑いましょう。植物を荒らす害虫や病気の種類は数十種類にも上り、全て把握するのは難しいと思います。薬剤も様々な種類が存在し、商品の説明を読んでも「○○病や○○虫に効果がある」とだけ書かれてあり、どんな症状に効くのか明記されていないものが明記されていないことが多いので園芸初心者は問題に直面した際、混乱してしまうでしょう。何か気になることがあれば、園芸店で質問してみると詳しい回答をもらえると思います。気になることがあれば見逃さず、しっかり対応することが大切です。

薬を使わずに病害虫から植物を守るにはどうしたら良いでしょうか?まず病害虫の代表的なものの一つであるアブラムシは光り物を嫌う習性があるので、CDやアルミなどきらめいているものを近くに吊るしたり地面に敷くと寄りつきにくくなります。CDを吊るすのはカラスよけのイメージがありますが、アブラムシの防虫にも効果があります。もしアブラムシがついてしまった場合は、二倍に薄めた牛乳を霧吹きなどで吹きかけてやると簡単に駆除できます。しかし、牛乳の臭いが若干つきますしハエが寄ってくる可能性もあるためできれば薬剤に頼りましょう。多くの種類の薬剤がアブラムシに対応しています。植物の水分を吸い上げ深刻なダメージを与えてくるアブラムシは涼しい時期に、種類問わず様々な植物に多発します。葉の裏にも潜んでいることがよくあるので普段から葉裏も確認しておくようにしましょう。普段から植物の葉に少しだけ水をかけるようにしておくとささやかながら防虫効果があります。

防虫効果をもたらす植物を一緒に植えるコンパニオンプランツも良いでしょう。代表的なものにはアブラムシ避けの効果があるチェリーセージ、センチュウやアブラムシなどを寄せ付けにくいマリーゴールド、アリやセンチュウ、アブラムシなどを避けるナスターチュームがあります。どれも育てやすいのでおすすめです。

多くの植物がよくかかる病気に、うどんこ病や灰色かび病があります。うどんこ病は風通しの悪い環境で育てた時によく見られ、葉に白いカビのような斑点がぽつぽつと表れ、最終的に全面に広がります。多年草がうどんこ病にかかると再発の可能性があります。代表的な病気なだけあって多くの薬剤がうどんこ病に効きます。発症初期であれば患部を切り取って対処できます。灰色かび病はその名の通り灰色のかびが表れる病気で、葉や茎など植物の全面に表れます。多湿な環境でよく起こります。こちらも多くの薬剤が効きます。

病気にかかってしまった時は薬剤を使ったり患部を除去するしか無いですが、ウイルス性の病気は治療が難しく、他の植物にも感染することがあるのでウイルスに感染した植物は惜しいですが処分しましょう。葉や花の部分にモザイクがかかったような模様ができたり、葉が変色、縮れるといった症状が現れたらウイルスの感染を疑いましょう。どのようにして感染してしまうのかというと、アブラムシがウイルスに感染した株から液とともに菌も吸い上げ、他の植物に移してしまうことが考えられます。